あなたの知らない?独り言の全て
独り言と言うものに良い効果があることが認知され始めているようですね。
私の中学校の時のあだ名は「独り言王子」だったのも懐かしく感じます。
良く独り言をこぼしていたことからそう呼ばれていました。
電車の中などで独り言を言っている人を見ると変な人だなぁ、と日本では良く思われますが、独り言が本当に悪いわけではないということを知っておいて欲しいですね。
もし、あなたに独り言が多くて悩んでいても、気にする必要はないんだと誇ってほしいです。
アインシュタインも独り言が多かった!?
かの物理学者アインシュタインも独り言が多かったそうですが、彼が変人だったからではなく独り言の持つ効果を利用していたのかもしれません。
独り言は意外と身の回りにある
独り言なんて言わないよ、と皆様は思うかもしれませんが、独り言はいつの間にか喋っている場合もあり、自覚していないこともしばしばあります。
それでは、どういった状況の人に独り言が多いのでしょうか?
独り言は一人暮らしをしている人や、一人で黙々と作業をするタイプの仕事をしている人に多いとされています。
ただし、上の二つは似ているようで違います。
一人暮らしをしている人に独り言が多いのは、「気持ちの整理」を行っているからです。
一人で生活する時間が多いために気持ちの揺らぎや不安を貯めこみやすい状況にあります。それを解消するために言葉に出すことで気持ちを安定化させる役割を担っているとされています。
こういった場合の独り言には心のバランスを取ろうという目的があります。
たいして、一人で作業している人が独り言をしゃべる理由には別の理由があるとされています。
これが独り言の持つもう一つの側面です。
独り言として自分の考えを口に出すことで思考を明確化し、強化するプロセスをとっているのだとされています。これにより、自身の考えをより強固な意志で行うことができるとしています。
それでは、独り言にはいったいどのような効果があるのでしょうか?
独り言には知覚を強化する効果がある
心理学者のDaniel Swigley氏とGary Lupya氏が「Quaterly Journal of Experimental Psychology」の記事に二つのグループに分けた被験者たちに様々な絵の中から一つのターゲットを探し出させる実験を行いました。
片方のグループはターゲットを声に出しながら行い、もう片方のグループは無言で探すように指示を受け、それぞれの探し出すまでの時間を計ったのです。
この結果によると、ターゲットの名前を声に出したグループの方がわずかに早く探し出すことができた、とあります。
研究者によると、作業内容に関係した内容を口にすることで作業に対する知覚能力を強化できるとしています。
過去報告された研究では、幼児の独り言には自らの行動を効率化させる働きを持っているとの研究結果も発表されていました。
幼児だけではなく大人でも独り言による効果を得ることができるのではないかと思います。
独り言には思考を安定させる効果がある
learn betterの著者であるUlrich Boser氏がHarvard Business Review 内で触れているように自分自身に対する説明として独り言を話すのが最も良いことだそうです。
著者曰く「話す行為」自体に集中力を持続させる労力を必要とするため、独り言を話すことは集中力を持たせる効果があるそうです。
独り言を行い、自問自答することで思考の整理を行いながら順序良く物事を進めることができます。
独り言にはミスを減らす効果がある
ノッティンガム・トレント大学のクリストファー・アトキン氏が発表した報告によると思考プロセスや作業プロセスを言葉に出すことでミスの約8割をなくすことができたとするものです。
氏が行った研究では、被験者たちに「48のカードを規則に従って並べる」作業を行わせました。
その結果、言葉を発さずに作業を行った場合に比べて、「自分が何をしているか」や「思考プロセス」などを声に出して作業をしてもらった場合はミスが大きく減少していることが認められました。
これまでの結果から見ても独り言を言うことはモノごとに対する知覚の指向性を高める働きをもたらすことが分かっていただけたかと思います。
独り言は悪じゃない!!
独り言は精神病の症状にも数えられることもあります。
統合失調症やうつ病には独り言が症状の一例としてあることがその理由です。
しかし、独り言にも種類があり「ポジティブなもの」と「ネガティブなもの」があります。
上にあげてきたように独り言には精神に影響する効果があることが分かります。
それがポジティブなものか、ネガティブなのものか、その性質によってあなた自身のメンタルにも影響が出てしまいます。
ポジティブな独り言を繰り返せば、あなたの自信にも繋がるでしょう。