中国人驚愕の事実!!日本は木材輸出大国!?
私も中国人もびっくりの内容だったので紹介。
いつの間にやら、日本は木材輸出国になっていたのですね。私が小学校で習った時は輸入国だった記憶があるのですが・・・。
それも状況が変わってきているようです。
日本の林業が抱えていた問題
現在に続く日本の林業の起こりは昭和20年ごろから始まったとされています。
戦後の復興需要が高まり、多くの木材を必要としたのです。ですが、戦時中の乱伐による森林地帯の荒廃や自然災害によって需要と供給が追い付かない事態が発生していました。
そんな中、昭和50年代に「拡大造林政策」として「造林臨時措置法」を政府が施工し、林業に対する関連法案を次々と打ち出すことで民間レベルでの植栽活動を奨励したのです。
その結果、「第一次造林拡大期」と呼ばれる造林ブームが起こったのだとか。
貯金するより造林したほうが金になる、とまで言われるほどだったそうです。
奇しくもこの時期に燃料革命と呼ばれる出来事が重なったのもあります。
燃料が石油などの化石燃料に切り替わったのです。そのため、燃料として用いられてきた広葉樹などはその需要を減らし、杉やヒノキなどの針葉樹の需用が上がっていました。
そこで、人々はこぞって天然林を伐採して針葉樹林へと変えていったのです。
そんな中、大きな動きが起こりました。
需要に追い付かない木材供給に対処するべく、昭和39年に木材の輸入の完全自由化が始まったのです。
これによって、品質の安定した安い外国の木材が大量に入手できることになり、日本の林業は押され、次第に衰退したのです。
ただ、この事態を受けても平成8年まで政府による拡大造林政策は続けられました。
その結果、残ったのは国土面積の約70%が森林地域でありながら、外国からの木材輸入を行っている実情と、大量に残った手入れのされていない人工林でした。
これらの諸問題が日本の林業が抱えている諸問題とされています。
人工林の抱える問題
人工林とは人の手によって植えられた森林のことです。木を切って人間が植えなおすと人工林と呼ばれます。
工業、産業的に利用できるため、日本では古来から利用されてきた技術でもありました。
ただし、人工林には多くの問題があり、それが今の日本で災害を引き起こしている原因にもなっているとされています。
その一つに緑の砂漠と呼ばれる現象があります。
過度に人工林が発達すると、日光が下層(主に地表)まで届かなくなる事態がしばしば引き起こされます。
これは木が集中していて過密状態になっていることと、木の手入れをしやすくするために下草刈りと呼ばれる行為を行うからです。
これにより、地表には土が露出した状態になり、大雨などに際して水分を保有する能力が低下し結果として地滑りが起こりやすくなるとされています。
森の中なのに地面は土がむき出しになっている状態を緑の砂漠と言ったわけですね。
また、人工林は産業目的で管理されるものが多いため、多様性に乏しく生態環境のバランスを崩しやすいとも言われています。
また、日本では顕著な「花粉症」ですが、その原因は「人工林」にあると考えられています。
手入れがされず乱雑な人工林から大量の花粉が生まれることで起こるというのです。現に花粉症と言うものが一般に認知され始めたのは1964年であったとされています。
花粉症は古くから知られていた症例ではないのです。むしろ最近のものでした。
日本以外でも花粉症は存在するのですが、国民症と呼ばれるほどひどくはないようです。
これらの問題が人工林にはあるのですが林業の衰退により問題の解消もされないまま現代まで続いてきました。
それらの問題を解決する道筋が表れてきたわけです。
木材輸出量の推移
下にあげたデータは林野庁から公開されているデータになります。
http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/riyou/attach/pdf/180209-1.pdfより
見てわかる通り、中国に対する輸出割合が最も大きくその次にフィリピンが来ています。
現在、中国では国内での供給が追い付かないほどの針葉樹需要があり、木材の輸入を行っているのが現状のようです。
そこで日本は杉や高級建材のヒノキをブランド化して輸出しようと目論んだ結果が表れているようです。
ただし、輸入額と輸出額を比べるとまだまだ輸入額の方が大きいのですが、国内の人工林へ手を付けるきっかけになることは間違いないでしょう。
加えて、国外への輸出額は年々増え続けていること(前年同月比が平均約140%)がデータとしてあるので、今後も輸出額が増えることは間違いないでしょう。
花粉症の皆様への朗報になるか?
国内林業の復活が見えれば、国内に広がっている手入れされていない人工林への対処も可能になってくるでしょう。
これを機に過去あったような無軌道な拡大造林を行わなければ、国民病とまで言われた花粉症への抜本的な対策も可能になることでしょう
最後に
実際のところはまだまだ輸出大国と言えるほどの規模ではないようですが、確かに輸出量の伸びは凄まじいものがありました。
私も春になると毎年辛かったので、中国への輸出が増えているというニュースには驚き、期待してもいます。
まだ、直ぐにどうこうできる問題ではないですが光明が見えてき始めたようです。
参考記事