海を殺すプラスチックのごみ
こんにちはワル鳥です。
ニュースサイトを見ているとCNNのサイトでこんな記事(クジラの胃に30kgのごみ、消化できず死ぬ)を見つけました。
作者プロフィールに書いた通り、私は以前青年海外協力隊に応募していました。結果は無残にも不合格でしたが、元々は地球環境問題とか、貧困問題とかに関心があったわけです。
その中でも海に関連する事柄は個人的に関心がありました。
今回は、この事柄について取り上げたいと思います。
プラスチックごみは生物にとって有毒
プラスチックが人体に入っても消化されない、という事実は皆さん周知でしょう。
生分解性プラスチックを除けば、プラスチックは生物では分解が難しいとされています。
ただ、すべての生物がプラスチックを分解できないことはないそうです。
実際のところは生産量と分解速度が釣り合ってないことも挙げられると思います。
また、プラスチックと言ってもプラスチックバッグだけではありません。
釣り人の使っているテグスやプラスチックケースなんかもあります。テグスや、漁網が絡まって身動きが取れなくなった魚や海鳥の例も数多くあります。
最近ではマイクロプラスチックなども認知され始めており、プラスチックごみが海を汚染していることが世界中で認識され始めていると考えていいでしょう。
動物たちの死因は窒息、餓死、怪我、と様々です。
動物の死体を解剖してみると、のどや胃袋にプラスチックが詰め込まれて死んでいったことが分かります。私ならこんなことは体験したくないです。彼らもきっとそうだったでしょう。
記事の最初に挙げたニュースのクジラの死因は飲み込んだゴミが消化できず、消化器が破裂したため、と見られています。
もっと危険なマイクロプラスチックごみ
近年、認知が進んでいるプラスチックごみの形態の一種です。
海に遊びに行って砂浜を散歩すると、流木や海藻などにまじって、たくさんのごみが打ちあげられています。最近、注目を集めている海のごみがあります。それは、プラスチックのごみ。そのなかでも、「マイクロプラスチック」とよばれる、直径5ミリ・メートル以下のとても小さなプラスチックのごみです(東京大学HP「海のマイクロプラスチック汚染」より)
マイクロプラスチックの定義は1ミリ以下とする研究者もいます。
マイクロプラスチックには一次マイクロプラスチックとよばれるものと、二次マイクロプラスチックの2つに分けることができます。
それぞれは
- 一次マイクロプラスチック:化粧品や歯磨き粉、洗濯機、産業用品(プラスチックの粒、プラスチックボール、織物繊維、塗料)など
- 二次マイクロプラスチック:大きめのプラスチックゴミの分解によって生じる
と定義されます。
参考「マイクロプラスチック:不幸な海」
マイクロプラスチックは小さいため、動物プランクトンが摂取出来てしまいます。
あとは、食物連鎖に従ってより上位の生物へ、よりたくさんのマイクロプラスチックが摂取されていくことになります。
マイクロプラスチックの材料であるPCBなどは残留性の汚染物質を表面に付着させやすいとされています。
汚染物質を付着させたマイクロプラスチックが魚などの体内に蓄積し、最終的に人体へと取り込まれます。
少量では、影響は少ないかもしれませんが、マイクロプラスチックは人体では分解されにくい物質です。
次第に人体へ蓄積され、悪影響が起こるだろうと考えられています。
恐ろしいことにマイクロプラスチックは自然では分解されにくいため、長期間にわたって自然界に存在し続ける可能性があることです。
長期間に亘れば、人体への危険性が増すと考えられています。
最後に
私は専門家ではありません。ですので、環境問題について確信を持って言えることはありません。
ただ、言いたいのはもっと興味関心を持ってほしいと思うことです。
海洋国家である日本こそがこれらの問題で世界に対して、影響力を発揮できると思います。日本人なら魚をよく食べています。そんな伝統食であった魚が食べられなくなる日が来るかもしれません。
そんな時、決まって海外のゴミがーという人もいます。ですが、そんなことを言っているうちにはこれらの問題は解決しないと感じています。
当事者であることをきちんと認識して先陣を切るつもりが丁度いいのではないか、と思います。