NZで「トンガリロ・アルパイン・クロッシング」を制覇する
ニュージーランドで最も人気のある日帰りハイキングコースを歩いてきました!!
この ハイキング コースは「トンガリロ・アルパイン・クロッシング」という名前で知られていて、多くの観光客たちが訪れる観光スポットです。
このコースでは ニュージーランドの雄大な自然とその厳しさを味わながら歩くことができ、ツアーの参加客たちはとても有意義な一日を送ることができるはずです。
とても長いコースですが、半日かけて歩き終えたときの感動はひとしおでした。
今回の記事では区間ごとに概要をレポートしていきます。
- 1. トンガリロ・アルパイン・クロッシングについて
- 2. トンガリロ・アルパイン・クロッシングへの行き方
- 3. トンガリロ・アルパイン・クロッシングの難易度は?
- 4. トンガリロ・アルパイン・クロッシングを歩こう!!
- 5. トンガリロ・アルパイン・クロッシングのコースについて
- 6. ソーダ・スプリングスからサウス・クレーター
- 7. サウス・クレーターからベース・オブ・レッドクレーター・リッジ
- 8. レッドクレーター・リッジ
- 9. レッドクレーター・サミットからエメラルド・レイク
- 10. エメラルド・レイクからブルー・レイク
- 11. ブルー・レイクからケテタヒ・シェルター
- 12. ケテタヒ・シェルターからケテタヒ・カーパーク
- 13. 最後に
トンガリロ・アルパイン・クロッシングについて
トンガリロ・アルパイン・クロッシングは ニュージーランド初の国立公園であるトンガリロ国立公園にあります。
マオリ族の信仰対象となっており、 ユネスコ世界遺産として登録されています。
世界遺産ではありますが、一般人は立ち入ることはできませんのでご注意ください。
トンガリロ・アルパイン・クロッシングはトンガリロ山とナウルホエ山の麓を通り、レッド・クレーターやエメラルド・レイクなどの火山地帯特有の景色を堪能する事が出来るニュージーランドでも屈指の人気を誇るハイキングコースです。
トンガリロ・アルパイン・クロッシングへの行き方
トンガリロ・アルパイン・クロッシングのあるトンガリロ国立公園はニュージーランド北島中央にあります。
行く方法は複数あって、ニュージーランド最大の都市オークランドから電車で直接トンガリロ近辺の町まで移動する方法、電車ではなくバスを利用して同じように近くの町まで行く方法。
そして、私の取ったちょっと離れた町からツアーバスで早朝に出発する方法です。
各個人の状況によって取るべき選択肢は変わるでしょうが、私のように南島から上ってきたバックパッカーなら、タウポなどのちょっと離れた町でのんびり観光しつつツアーバスで直接麓まで乗り付けるのが楽なのではないかなと思います。
ツアー会社のバスに乗ってコースの麓まで行く場合、帰りのバスの待ち合わせ時間までにコースを制覇していないといけないため、ハードルが高く感じますが意外と時間には余裕がありますので、足を止めないようにゆっくりと歩きましょう。
幸い、シャトル会社がトンガリロ・アルパイン・クロッシングを区間ごとに分けて目標時間を設定してくれています。貰ったリーフレットを読みながら自分がコースのどこら辺にいるのかをしっかりと把握しておくのは大切ですね。
私は5:20amにタウポを出発するバスに乗りました。これが一番早い時間に出発するバスでした。
ツアー会社が出してくれる帰りのバスは2:00pm~4:30pmまでの間にしかありませんので、乗り遅れるのが怖ければ私と同じように一番早いバスに乗ったほうが良いと思います。
トンガリロ・アルパイン・クロッシングの難易度は?
片道21キロほどのコースを6~8時間かけて踏破します。ハイキングとはこれまで無縁だった私でも踏破できたことを考えてもコース全体の難易度が高すぎることはないでしょう。
若い女性やご高齢の方もこのハイキングに参加していましたので、体力的に難しすぎることはないと感じました
ただし、かなり長い時間をかけて歩くことになるので、水分補給のためにしっかりと準備をしておく必要はあります。
ただ、これは夏の話で冬となると雪も積もり、コースが分かりにくくなるため難易度が上がるそうです。
私が登ったのは夏でしたが、夏でも山頂付近の風は強く、寒いので風よけ、防寒具は必須でしょう。
個人的に必要だと感じたのはフード付きのウインドブレーカーとサングラスでした。
頂上付近は風が強く、砂が吹き上げられて目に入りそうになる場面も多かったため、フードもしくは顔に対する風除けは必須に感じました。
実際、フードが無ければ砂まみれになっていたでしょう。
ちょうど私が着ていたジャケットのフードが機能してくれたので砂まみれになることは避けられましたが・・・。
サングラスは必須、もしくは深めの帽子を被る必要は大いにあったでしょう。
頂上付近の日光は日本で感じる光とは比べ物にならないほど強く、目がすぐに痛くなります。
私はサングラスを持っていなかったので次善の方法として深くキャップを被りましたが、サングラスを用意しておいたほうが光をきちんと防げたと思いました。
ニュージーランドは幸いにもアウトドアが盛んな国ですので、お土産代わりにアウトドア用品を購入してみるのも良いかと思います。
サングラスなどはお土産にぴったりでしょうしね。
トンガリロ・アルパイン・クロッシングを歩こう!!
タウポから早朝眠い中をバスで2時間ほど揺られているとトンガリロ国立公園の麓へと到着します。
バスから降りれば、夏でも肌寒く感じるでしょう。
朝が早いこともあって、参加者のほとんどは上着を着用していました。
駐車場にはトイレがありますが、バスに乗っていたツアーの参加客たちでかなり並んでいました。できれば、バスに乗る前にすませておきたいところです。
コース中にも何か所かトイレもあるので、心配しなくても大丈夫です。
トンガリロ・アルパイン・クロッシングのコースについて
コースはほとんど一本道です。
ちょっと分かりにくい部分もあるでしょうが、登山客は他にもたくさんいるので、誰かの後をついて行けば迷うことはありません。
ツアーバスのパンフレット上ではコースは8つの区間に分けられていて、それぞれの難易度と移動時間の目安が記載されています。
今回はそのパンフレットに則った形でトンガリロ・アルパイン・クロッシングの魅力をレポートしていきます。
マンガテポポからソーダ・スプリングス
ツアーバスから降りて直ぐ、トンガリロの入り口からソーダ・スプリングスと呼ばれる泉付近までの平坦なコース。パンフレットでは歩きで約1時間と記載されています。また、難易度はEasy Walkとされていました。
歩き始めて直ぐなのもあって傾斜も少なく、楽なコースでした。 比較的なだらかな道が続き、それほど体力を使う場面はありません。
景観も良く、辺りの写真を撮りながらゆっくりと進んでいけます。
血のように赤い川が沿道に沿って流れていて、これからの行程の過酷さを物語っているようにも思えました。
道中にはトイレがいくつかあるので、入り口でトイレに行けなかった人も安心です。
余裕をもって進むことができましたね。
ソーダ・スプリングスからサウス・クレーター
平坦な道は終わりを告げ始め、次第に坂道が増えていき階段を上る必要が出てきます。
パンフレット上では約1時間との記載があります。難易度はHard Ascent(きつい登り道)。
階段はよく整備されており、歩きやすいですが区間自体の距離が長いので結構体力を使いました。でも途中から整備されてない区間も出てきますので注意です。
ひたすら階段を上っているのもあってか、写真を撮る余裕がないかもしれませんね。
ただ、あまり休憩を挟みすぎると余計に疲れの元になるので、もし休憩するならば階段の途中ではなく平坦な部分に出てからしたほうがよさそうでした。
次第にゴツゴツとした岩が増えていき、道なき道のようになり、いかにも山を登っている風情が出てくる区間です。
サウス・クレーターからベース・オブ・レッドクレーター・リッジ
平坦な道が約15分程度続く区間です。
トイレがあるので休憩ポイントにもなります。難易度はEasy Flat Walk。
真っすぐで広い道が続くだけですが、左右を見渡せば、大きな山が見えます。
道の脇にそびえるトンガリロ山とナウルホエ山の両山はマオリ族にとって神聖な場所とされており、犯してはならない場所として立ち入りは厳重に禁止されています。
決して時間に余裕があるからといって登ることがないようにしましょう。
ここを過ぎれば、コースの頂上が近づいてきます。もし、防寒具を来ていなければここで着ることをおすすめします。
レッドクレーター・リッジ
きつい傾斜と強い風が吹き荒れる区間。
サングラスか、帽子に加えてフードが必須。風も直射日光も強くて難儀しました。
時間にして約30分ぐらいの距離。
難易度はDifficult Ascent(難しい傾斜)。
Hard Ascentであったサウスクレーターまでの道と違って、階段がない場所が増え、足場が悪くなっています。防寒具がないと夏でも寒く感じます。風も強く、目が開けられないほど。サングラスをかけるか、フード付きの防寒具で風除けすると良いです。
ここを越えるとトンガリロ・アルパイン・クロッシングにおける頂上へたどり着けます。
頂上からは美しく輝くエメラルドレイクが見えますよ!!
レッドクレーター・サミットからエメラルド・レイク
やっとのことさ登り終えた観光客たちが頂上から下り始める区間。約15分の区間。難易度はEasy Descent(簡単な下り道)と記載されています。
「簡単な下り道」と書いてありますが、どう考えても難所です。パンフレットに書いてある難易度は間違いなく嘘だと思います。
登り並にきつい傾斜の下り坂に加えて、思わず吹き飛ばされそうになるほどの強い風が後ろから吹き付けてきます。
靴が埋まるほどの砂地盤もあり、下ることが大変な場所でした。
とにかく足場が悪く踏ん張りが効かず滑る場所です。
あまりの足場の悪さにしりもちをついている観光客たちもたくさん居ました。
ただし、山頂を越えて見える景色はとても素晴らしく、写真を撮る腹積もりならここからがトンガリロ・アルパイン・クロッシングの本番と言っても過言ではないでしょう。
どこか岩の上にでも座り込めば、素晴らしい景色を見ながらお昼ご飯を食べるに相応しいです。
ただし、素晴らしい景色を見るにあたって気を付けてほしいのは12時にはレッドクレーターを出発していないとバスの迎えの時間に間に合わなくなるので注意してください。
朝一のシャトルでくれば10時過ぎにはここへ到着していると思わますので、心配しすぎることはないです。
エメラルド・レイクからブルー・レイク
もう下るだけに加えて傾斜もきつくないため難しい場面はありません。約20分ほどの行程です。難易度はEasy Flat Walk。
トンガリロのすばらしい風景を存分に楽しみましょう。ちょっと横道に逸れれば、ブルーレイクへ足も運べます。
個人的にはここでお昼ご飯を食べるのがおすすめ。
ブルー・レイクからケテタヒ・シェルター
ひたすら下る道。なだらかな道なので結構楽に下れます。シェルターまでは約1時間ほど。難易度はEasy。
頂上あたりから整備された道はないのでふらふらしていると迷いそうになる。ハイキング客はたくさんいるので迷子になることはそうそうないだろうけど。
この行程の終わりにはロッジ(入れない)が目印になっています。気象が悪いときはここで難を逃れるのでしょうね。
ケテタヒ・シェルターからケテタヒ・カーパーク
シェルターから駐車場までの道。約2時間。難易度はLong。
2時にはこのシェルターに到着、もしくは出発していないと最終バスに乗り遅れるので注意。
観光客の多くがここで休憩を取るために立ち止まっています。トイレもあるので、休憩にぴったりなのでしょう。
シェルターを過ぎれば、さらに下っていくことになります。
歩いていると森の入り口が見えてきます。そこから更に歩くのですが、結構距離があったり、傾斜や階段を上ったりする場面もあって体力の限界が見えてきます。
ここまで来るとしんどさで風景を楽しむ気も起きなくなってきます。
森を抜けてしまえば、バスの駐車場が見えてきます。
へとへとになりながらも森を抜けると駐車場と休憩場所がありました。思わず座り込んでしまいました。
ここまでくれば長かった道のりも見事完走になります。
7時ごろに麓を出発して、駐車場には1時ごろ着きましたので、約6時間ほどは歩いていた計算になります。
最後に
ニュージーランドで一番人気のあるハイキングコースと言われるだけあって山頂から見える景色はとても素晴らしいものでした。
コースの難易度も高すぎるといったこともなく、私のようなハイキング初心者でも問題なく完走できるほどのものでした。
いやぁ、案外歩けるものだと思いました。はじめはもっと駐車場へ到着するのも遅くなると思っていましたので。
ハイキング初心者の私でもなんとか完走できたのは自信に繋がりますね。
とはいえ、へとへとになってしまいましたけどね。
ニュージーランドの美しい景色に感動していましたが、次第に疲れが出てきたせいで、最後らへんの森を突っ切るあたりでは「いつ終わるんだ?」と考えながらひたすらに足を進めていました。
でも、大変だったからこそ歩き切った時の達成感は大きかったです。
今回は夏でしたが、また別の季節に挑戦してみるのも面白いかもしれませんね。