よく分かる!!マグネット変換アダプタの特徴と選び方
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この記事ではマグネット変換アダプターを選ぶ時のポイントについて、紹介します。
データ転送速度などは重視していません。なぜなら、データ転送速度を重視するのであれば、マグネット変換アダプターを利用する理由が全くないからです。
マグネット変換アダプターでもデータ転送は可能ですが、それほど速度は早くないです。有名メーカーのエレコムやCIOでも480Mbps程度(USB2.0相当)の速度しか出せません。
※USB3.2相当のデータ転送速度を謳うマグネット変換アダプターは存在しますが、非常にお高いです。
そのため、この記事では充電用端子としての選び方を紹介します。
マグネット変換アダプター形状の種類とそれぞれの特徴
マグネット変換アダプターの形状には主に2種類に分けられます。

| 形状 | 円形タイプ(360度回転含む) | 長方形・楕円形タイプ |
| 外観 | 接続部が丸い。 | USB-Cポートに沿ったスリムな形。 |
| 接続性 | 向きを問わず360度どこからでも吸着可能。 | 上下の向きは選べるが、角度は固定。 |
| 注意点 | 隣のポートを塞ぐ可能性がある。 円の大きさによっては、スマホに挿すと端子が地面に当たって浮く。 ショートの可能性が高い。 | 円形に比べると、吸着時に少しだけ向きの意識が必要。 円形端子に比べると価格が高め |
接続方式の仕組み:ポゴピンと同心円構造
マグネット変換アダプターやケーブルにはマグネット変換端子と接続する方式がいくつかあります。
USB規格とか統一規格が存在しないジャンルなので、闇鍋のように様々な形状が出てきています。
とはいえ、マグネットで接続する以上、ある程度似通った方式になります。
大別すると以下の2つになると思われます。
ポゴピン(Pogo Pin)方式
- 仕組み: ケーブル側の先端にある、バネで伸縮する小さなピンのこと。
- メリット: 接点に対してバネの力でしっかりと押し当てられるため、多少の振動があっても通電が安定する。
受け側(デバイス側)の構造
この形状について、正式名称がわからないので、ここでは同心円構造と呼びます。
- 同心円構造: 円形タイプに多い。中心の点と周囲のリング状の面で構成されている。どの角度でくっついても、ケーブル側のピンが必ずどこかのリング(極)に接触するため、360度回転が可能。
- パッド構造: 長方形タイプに多い。小さな接点(パッド)が独立して並び、1対1で接触する。
どちらの形状を選ぶべきか?
これに関しては、私はポゴピンタイプを選ぶほうがよいとおすすめします。
なぜなら、ポゴピンタイプのほうがショートに強いためです。
円形のアダプターはどうしても異物によるショートが怖いです。
円形にプラス端子とマイナス端子が配置されている都合上、端子同士を跨ぐように砂鉄や埃がつくとそれだけで、ショートの恐れがあります。
MacBookのMagSafe充電端子はポゴピンタイプなので、世間的にはそちらの形状のほうが安全性が高いとみなされているわけです。
私がマグネット変換アダプターが欲しいと思ったのは、MacBookのMagsafe充電端子がきっかけなので、選ぶとしたら、ポゴピンタイプのマグネット変換アダプターないし変換端子となります。
パソコンやスマホのUSB端子に沿うような長方形の形状がポゴピンタイプには多いので、使用するだけで、見た目にも端子の保護としても活躍できるでしょう。
ポゴピンの基本構造とメカニズム
ポゴピンは、主に**「プランジャー(先端部)」「スプリング(バネ)」「バレル(筒)」**の3つの部品で構成された精密コネクタです。
3つのパーツの役割
- プランジャー (Plunger): 相手側の端子に直接触れる部分です。摩耗を防ぎ、電気抵抗を下げるために金メッキが施されるのが一般的です。
- スプリング (Spring): プランジャーを常に外側へ押し出す力を提供します。この「押し出す力(接圧)」が、マグネットの吸着力と合わさることで、安定した通電を実現します。
- バレル (Barrel): スプリングとプランジャーを保持する外筒です。基板やケーブル内部に固定されます。
マグネット変換端子には「ポゴピン」が最適なのか?
普通のUSB端子(差し込み型)と違い、マグネット式でポゴピンが多用されるのには、明確な工業的メリットがあります。
① 「面」ではなく「点」での強固な接触
マグネット式は、カチッとくっついた瞬間にわずかな隙間やズレが生じることがあります。ポゴピンは内部のバネが伸縮することで、その微細な誤差を吸収(ストローク)し、常に一定の圧力で相手側に接触し続けます。これを専門用語で「コンタクト・フォース(接触力)」の維持と呼ぶそうです。
② セルフクリーニング効果
ピンが伸縮する際、プランジャーの先端が相手側のパッドをわずかに「こする」ような動きをします。これにより、表面に付着した微細な酸化皮膜や汚れを突き破り、接触抵抗を低く保つことができます。
③ 高い耐久性(サイクル寿命)
差し込み型の端子は、抜き差しによって金属が摩耗しやすい構造ですが、ポゴピンは「垂直に押し当てるだけ」なので、摩耗が極めて少ないのが特徴です。高品質なものなら、数万回の抜き差し(接触)に耐えられます。
- 金メッキの重要性: 安価な製品だとメッキが薄く、すぐに剥がれてしまいます。メッキが剥がれるとベースの銅が露出し、酸化して電気が流れにくくなったり、発熱の原因になったりします。
- アーク放電(スパーク): 強力なマグネットで勢いよく吸着する際、接触の直前に小さな火花(スパーク)が飛ぶことがあります。ポゴピンはこのスパークによる損傷にも比較的強い構造です。
【重要】充電専用モデルを選ぶ際の注意点
失敗しないための4つのチェックリスト。
- 急速充電(PD対応): 「充電のみ」でも10W程度の低出力なものがある。スマホの急速充電やノートPC用なら「60/100W対応」「PD対応」の表記があるものを選ぶとよいでしょう。
- 砂鉄・金属粉の吸着に注意: 強力な磁石の接点が常に露出しているため、ゴミを吸い寄せやすい。バッグなどへ収納した場合、内部に舞っている埃や砂鉄を吸い付ける恐れがある。電源とグランドが近くなる構造上、ショートの危険があるため、定期的な端子の清掃が必要となる。
端子の形状によっては、ショートのリスクが抑えられるので、一番考慮するべきはこのあたりだと思われます。
- 独自規格ということ: USBの正式な規格ではないため、異常な発熱があった場合はすぐに使用を中止すること。
USBの規格を策定している団体USB-IF (USB Implementers Forum)は2つの物理的理由から、マグネット端子アダプターを規格として認めていません。電磁ノイズを防ぐシールドの欠如や、切断時の挙動などがその原因です。
そのため、今後も規格として正規に認められる可能性は低いです。
ただ、もっとも危険性が高いショートからの発火リスクに対しては、多くの製造メーカーが対策している旨を公表しているため、商品説明を読んだうえで購入するとよいでしょう。
おすすめのブランド・メーカー
- エレコム
- ブレーカー付きなので急な発熱に強い。PD対応
- CIO
- エレコムと同様。e-marker搭載。PD規格対応。
- SUNTAIHO / Cafeleなど(コスパ重視)
- 家中の小物を一気にマグネット化したい場合に最適。海外製なので、安全性にはムラがある。円形の端子を採用しているモデルが多い。
- Volta(品質・耐久性重視)
- 非常に高い安全性と耐久性を持つ。データ転送も可能との触れ込み。なお、価格は非常に高いので、そのあたりを飲み込めるかが焦点となる。
- JTT / サンワサプライなど(その他国内)
- 日本語のサポートや、日本独自のニッチな形状を求める場合に。取り扱い時期が少々昔なので、そのあたりをどう捉えるか?
筆者が利用しているのはエレコムのマグネット変換アダプタと変換端子。
正直、筆者的にはCIOかエレコムの2択と思っており、価格と安定性、持続性を考慮するならば、この2つかな、と思います。
安全性はきちんと対策されているなら問題はないのですし、国内メーカーでも製造元が中国の場合、製造向上が他メーカーで似たようなものを製造している場合があるため、商品説明欄に記載がちゃんとある限り、あまり気にしていません。
ただ、買い増ししたい時に国外メーカーだといつの間にかHPが消えていることもあるので、それなりにでかい企業じゃないと厳しいかもな、というのが理由です。
あと、選ぶ際には、それほど大電流を流さないものを選びます。PD規格のマグネット変換アダプタの時点で結構な大電流なのですが、高速充電を売りにする商品は避けるという点です。
そもそも、高速充電を求めるなら、変換アダプタを使わないほうがいいです。私がマグネット変換アダプタに求めるのはあくまでも充電の簡素化とUSB端子の保護となります。
マグネット変換アダプターというものはアレもこれも求めるようなものではないと思っています。
ただ、この考えはあくまでも一例なので、もしデータ転送もできたほうがいい、など希望がある場合は、そちらを優先して製品を選んだほうがいいと思います。
まとめ
マグネット変換アダプタを選ぶうえで大切なことを以下に述べます。
- デバイスの形状(ケースの干渉)と、必要なワット数に合わせて選ぼう。
- USBの正規規格ではないため、安全面を考慮して選ぼう。
一度使い始めると手放せなくなるマグネット変換アダプター。リスクとリターンを理解して利用する限り、これほど便利なものはありません。
ぜひ導入してみてください。

